天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

僕は翼鬼の顔をそっと盗み見た。


スヤスヤと、気持ちよさそうに眠っている。


…やっぱり寝顔可愛い…。


無防備すぎなその寝顔は…本当に土方さんが襲ってしまいそう。


土方さんに翼鬼の側にいてもらわなくてよかった…。


と言っても、土方さんは忙しすぎて翼鬼の側にいるのは無理だろうけど。


「天鬼。俺さ…近藤さんたちを裏切るなんてことしたくなくて、歴史を変えることに賛成したけど…。俺は、間違ってるのかな?」


「何が間違ってるか、なんて…分かんない。ま、間違ってるのは僕たちだよ。僕たちが、僕たちの勝手な考えで、みんなを巻き込んでるだけ」


新撰組のみんなが間違ってるなんてこと、絶対ない。


「平助君はさ、確かに近藤さんたちを裏切るかもしれない。でもそれは自分の気持ちに正直になったからであって…もし僕たちが歴史を変えても、平助君の気持ちが違うところにあるのなら…歴史通りに戻ってしまうかもね」


それはそれでいいと思うけど、と付け加えた。


だって、生きてはほしいけど自分の気持ちを裏切ってほしくはない。


それが僕たちが憧れた新撰組だから。


「…俺は、まだどうなるか分かんねぇ。だけど、いつだって自分の気持ちに嘘はつかないつもりだよ」


平助君の微笑みに嘘はなくて。


…この人たちなら、歴史通りじゃなくなっても大丈夫だろうと。


そう、確信した。