天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「…翼鬼を失いたくないと思ってんのは、俺たちだって同じだ。仲間を失うことになるからな」


…仲間…。


翼鬼はもう、新撰組の一員だ。


みんなは仲間として、翼鬼が目覚めるのを待っててくれてる。


「翼鬼のために俺たちができるのは、あいつが目覚めたときに笑っててやることだろ」


「笑って…」


「目覚めたときにお前がへばってたら、あいつは喜ぶか?」


僕は力なく首を横にふった。


「だろう?だったら、まずはお前が元気になれ。まずは寝ろ」


気づいてたんだ…。


やっぱり土方さんは優しいし、頼りになる。


「ありがとう…」


その優しさに、泣きそうになってしまう。


でも、一番泣きたい翼鬼が声をあげて泣いてないんだ。


…僕が、泣けるわけがない。


「…ちょっと、翼鬼のとこ行ってくる」


「おう」


僕はさっきよりもだいぶ軽くなった足取りで、沖田さんの自室に向かった。


…翼鬼が目覚めることを信じると、心に誓って。