天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

…俺に、何ができる?


「ねぇ、何を望む?…俺には、それを叶えることしかできないよ…」


君たちの苦しみを全て知っているわけじゃない。


何もかも知らない。


「…歴史を変えてまで、俺たちに生きてほしいって、言ってくれた相手なのにね」


なんで、俺たちにそこまでこだわるんだろう。


憧れてくれたんだろう。


何もできない自分に苛つく。


「…ん……」


「翼鬼!?」


「…や…はぁ…いか、な…で…」


苦しそうに、呻いている。


何かを捜すように腕を伸ばして…泣いていた。


「大丈夫。ここにいるよ、どこにも行かない」


手を握ると、うっすらと瞳を開けた。


「翼鬼、翼鬼!俺が分かる?」


「……………」


反応は、ない。


視線をさまよわせて、また瞳を閉じてしまった。


…なんだったんだ、一体。


起きてくれたと思ったのに…。


開いた瞳に、意識はなかった。


無意識のうちに温もりを求めてたのかな…。


どっちにしても、覚醒するまでにまだ時間がかかりそうだ。


早く、目覚めるんだよ?