天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「訳わかんねぇよ…」


土方さんが、困った顔でつぶやく。


「…分かんなくていいよ。僕たちのことが怖いなら、ここに捨ててっていいよ」


捨てられることには、慣れてる。


翼鬼は…特に。


「捨てていくはずないですよ」


「それは、疑ってるから?」


それしか、考えられない。


疑ってるから、一緒に来いって言っただけでしょ?


「違いますよ。…行くところ、ないんでしょう?」


「…ない」


「だったら、こればいい。…事情は聞かせてもらうがな」


「いいの…?」


だって、僕たちは…。


「鬼だろうがなんだろうが…お前ら、子供じゃねぇか」


「そんな子を、置いていきませんよ」


土方さん…沖田さん…。


て、いうか。


「僕たち、子供じゃないよ。18だし」


「「……ええっ!?」」


同時に、驚かれた。


「18!?見えねぇ!」


「もっと小さいかと…」


…失礼な。