天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

♪天鬼♪

「お千代ちゃん、僕…ね……。……鬼、なんだ…」


言えた…。


…翼鬼は、こんなにも怖かったのかな。


過去を、話すとき。


だって…今、ガクガクと震えている。


嫌われたく、ないと。


「…鬼、どすか…。…どこがどす?」


「え…?」


「天鬼はんみたいなお優しいお方の、どこが鬼なんどすか?私には、鬼なんかに見えまへん」


お千代ちゃんは、笑って言った。


「…僕の、額を見て。…赤い、痣があるでしょう?だから、鬼なんだよ…」


理不尽な、理由だと思ってる。


見た目の違いなんて、これだけのこと。


「…綺麗どすなぁ。まさか、それが鬼の証だ、なんて言わんといてくださいな?」


「…怖く、ないの?」


「天鬼はんは天鬼はんやろ?何が怖いゆうの」


お千代ちゃん…。


「ありがとう…。でも、これだけじゃないんだよ?人にはない力を使えるんだ…。傷の治りも、ものすごく早い…」


「…それでも、天鬼はんは天鬼はんや。翼鬼はんも…な」


…翼鬼の、ことまで…。


「お二人が優しいゆうことくらい、分かっとるつもりやで」


そう言って、お千代ちゃんは微笑んだ。


…この、微笑みに。


僕はどれだけ救われただろうか…。