天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「…この地球のみんなに…幸せになってほしかった」


ただ、それだけを思って、あの二人を創った。


「幸せ…」


「そんな存在になるはずだったのに…なんで…」


あんな、不幸になってしまったのだろう。


みんなは言葉を失った。


誰もが、放心状態だった。


「…あの子たちには、悪いことをしてしまった。だから、せめて…少しでも幸せになれるようにと…あたしたちは猫として、あの子たちに出逢った」


「そして、あの子たちが憧れた…泣いたみんながいる時代に、連れてきた」


「そうすれば、幸せになってもらえると…そう、思ったの」


間違ってしまった判断。


あたしたちの勝手な思いが…幸せになるべきはずのあの二人を、不幸にしてしまった。


「神なのに、歴史を変えるのを肯定しているのか?」


「…仕方がない。あの二人が望むことなら、全て叶える」


「それが…あたしたちにできる、せめてもの償いなの」


…変えてはいけない。


そんなことは、分かってるわ。


でも、あの子たちが望むのなら……


「犠牲になるのは、俺たちだ」


輝が、はっきりと言った。


…あの子たちを、犠牲になんか絶対にさせない。


どうしてあんな優しい子たちが、犠牲にならなきゃいけないの?


どうしてあんな他人想いの子たちが、嫌われなければならないの?


神のくせに…この世界を変えることができない。


だって…あたしと輝の上には……もう一人、一番偉い神が、いるのだから…。