「まあ、そんなに気にしなくていいよ。俺のせいでもあるんだし…。それに……」


「それに？」


沖田さんは意地悪な笑みを浮かべて、あたしの耳元で囁いた。


「翼鬼ちゃんすごく可愛かったし。…いつも以上にね？」


「ｯｯ///沖田さんっ！」


「あーあ。誰にも見せたくなかったのに」


え…それってどういう…。


「あんなに素直に甘えてくる翼鬼ちゃん…珍しかったのに…」


「なんでちょっと残念そうな顔してるの。…期待しちゃうじゃん」


「え、なんて？」


「～なんでもないっ！」


恥ずかしくて、そっぽを向いた。


あんなこと…言えるわけがない。


はぁー…やっぱ…好きなんだよな…。


沖田さんのことが。


…どうしよ。


人を信じられなかったあたしが、まさか人を好きになるなんて。


こんな経験初めてだから…何も分からないよ…。


誰か知ってる人…いないよね。


……あ！


いた！めっちゃ恋愛経験豊富な人！


そんでもって、女ったらしの最低男が！


…その人しかないよね…。


聞きたくないけど、仕方ないかぁ…。