天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「おい、翼鬼、天鬼!酌しろ!」


土方さんが叫んでくる。


…普通、そんな命令形でいうか?


「はいはーい。……どーぞっ」


「うおっ!?お前なぁっ!!かかるとこだったじゃねぇか!!」


「うっしゃ」


「うっしゃじゃねぇよ!!」


…えー。


うっしゃじゃなかったら、なに?


よっしゃ?おっしゃ?


「そーゆー問題じゃねぇよ!!!!」


「え、じゃどーゆー問題?」


「お前の中の俺ってどんなだ!?」


…どんな…。


「んー…いっつもうるさくてすぐキレて、言葉遣い悪くて、怖くて…」


「…分かったもういい。お前に聞いた俺が馬鹿だった」


「でも、ほんとは優しくて、仲間思いのいい人…かな?」


「…ッッ///」


…?なんで顔赤いの?


「土方さん?どうしたの~?まさか、翼鬼に惚れたなんて言わないでよ?」


天鬼が土方さんに顔を近づける。


「おまっ…近寄るな!!」


「えー……もしかして、翼鬼と僕、かぶってる?顔は同じだからね。翼鬼じゃなくて悪いけど」


「てんめぇ…」


あ、ヤバいキレそう。


「天鬼、逃げろ!」