天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「もういいです。…つらかったんですよね」


「……俺にふれたら…沖田さんも……けがれ…」


「もういいっ!!」


珍しく、声を荒げた沖田さん。


「もういい…。あなたは穢れてなんかいない」


……嘘だ…。


「だっ…て…おかされ…かけたっ…」


「それでも、あなたが悪いわけじゃないでしょう?……もう、何もないですか?吐き出したいことは」


…吐き出したい…こと。


「…死にたかった…ずっと、苦痛で。生きてる意味…分かんなくて…」


みんなは、静かにあたしの話を聞いてくれてる。


誰一人、気味悪がらずに。


「親も…親だって思え…なくて…。ずっと一人で…怖かった…」


でも、幼かったあたしはどうすればいいのか知らなくて。


何もできなかった。


「不安…だった…。俺がいて、なんになる…?必要とされていない…のに…」


そんな真っ暗闇のなかで、天鬼と出逢った。


「天鬼は…救ってくれたっ…」


そして…


「みんなも…勇気を…くれた…」


新撰組に、出逢えてよかった。