…今から、五年くらい前かな?


あなたたちのことを知った。


幕末を、必死で生きた人たちのことを。


今まで人間に対して泣いたことのなかった翼鬼が、初めて泣いた。


そして、それまで死にたいとしか言ってなかった翼鬼が、言ったんだ。


生きたいって。


この人たちの分まで、生きることの叶わなかったこの人たちの分まで…生きたいって。


それ以来…あなたたちは僕らの光だ。


あなたたちに会ったとき、本当は嬉しかった。


翼鬼だって、そう。


でも、今まで生きた人間を信頼して、いいことなんて一つもなかった。


だから、信じたいと思いつつ、信じてはいけないと思ってた。


…だけど、あなたたちは。


すごくいい人たちばかりで。


気づいたら、信じたいと思ってた。


闇しかなかった僕らに、光を与えてくれたあなたたちを。


信じたい。


そう、思えたんだ。


翼鬼だって、気持ちは同じだよ。










これが、僕らの今までの話。