天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

しばらくして、僕が翼鬼と一緒にいるってことが、親にバレた。


当然、虐待は酷かった。


でも…翼鬼のほうが、よっぽど酷い扱いをされた。


そして、聞いてしまったんだ。


両親が、話しているのを。


翼鬼を………殺すって。


信じられなかった。


翼鬼は死なせない。


僕は決めた。


家を出ようって。


翼鬼のところへ行って、逃げ出した。


翼鬼は体も心もボロボロで。


逃げることすら、難しかった。


それでも、逃げた。


逃げて、逃げて、気がついたら…知らない街に来ていた。


それから、二人で生きた。


まだ子供だったから、僕が何か恵んでもらいにいって。


何ヶ月か経ったときに、愛と輝に会った。


翼鬼が可愛いって言ったから…一緒にいることになった。


もともと野良猫だったから。


…しばらくは、安全だった。