天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「うわ…真剣だよ」


天鬼の言う通り、皆さん持っている剣は本物。


「どうする?」


「…やるしかねぇだろ」


あたしは天鬼に合図した。


「愛、輝!俺らに掴まれっ」


愛と輝は、素直に言うことを聞いてくれる。


その、瞬間。


あたしと天鬼は…飛んだ。


背中の、翼で。


武士っぽい人たちは、そんなあたしらの姿を見て、あんぐりの口を開けている。


「…翼鬼、やっちゃう?」


「………」


あたしは、無言を持って返す。


「了解!」


相手は剣を持ってる。


あたしたちは、素手。


でも…あたしたち、強いからね?


あたしは武士っぽい人たちを見て、ニヤリと笑った。


…こういう笑みは、できるのに。


そして、あたしと天鬼は。


戦い始めた。