「カット。愛歌ちゃん、すごくよかったよ。じゃあ、次は由紀ちゃん。スタンバイ、宜しくね」

カメラマンが言った。

ふぅー、終わった。

「愛歌、お疲れ様。すごくよかったよ。じゃあ、愛歌はそこに座って由紀ちゃんのを見ててね」

高岡さんが言った。

「はい」

私は、そう言って椅子に腰がけた。

「それでは、行きます」

由紀ちゃんは、真剣な顔で取り組んでた。

由紀ちゃんは、いろんな表情をしてて私に持ってない素質があった。

由紀ちゃん、すごい。

私、段々自信なくなって来た……

私なんか由紀ちゃんに敵わないよ……

「カット。由紀ちゃんもすごくよかったよ。AIKAちゃん、由紀ちゃん。お疲れ様」

カメラマンが言った。

「「お疲れ様でした」」

私と由紀ちゃんは、言った。

「AIKAちゃん、由紀ちゃんおつかれ様。ずっと見させてもらってたよ。どちらもすごくよくて期待出来るよ。どちらが勝つか楽しみだ。投票は、明日から始めるからパソコンでしっかり見ときなさい。じゃあ、2人はもう帰っていいぞ。気をつけて帰るがいい」

プロデューサーの人が言った。

「「ありがとうございました」」

私と由紀ちゃんは、言った。

「じゃあ、愛歌送るわ」

高岡さんが言った。

「1人で帰れます。高岡さん、忙しいと思うししっかり休んで下さい」

私は、言った。

「愛歌は、気がきくね。じゃあ、気をつけて帰ってね」

「はい。皆さん、お先に失礼します」

私は、頭を下げて事務所から出て行った。

家に帰ったら皆に報告した。

次の日―

いよいよ。

今日から投票が始まる。

正直、勝てるか不安……

でも、精一杯やったから後悔はしてない……