異世界カフェ

寒くも暑くもない、穏やかな空間で、

心地がよい。

何で、あたしはこんなところを落ちてるんだろう。

と、

ポソッと、やわらかいものに、背中が到達した。

それから、視界が開けた。

ごっちゃりとモノが置かれた、場所。


木の床。

それも、とても年季が入ってる。

誰かいる。

誰かは、のっそり振り返る。

わ。

灰色がかった緑の皮膚。その皮膚が、ゆるゆると折りたたまれて巨大な顔を作っている。

体には、スーツ。

「これ、せっかく来たんなら、手伝え」

あたしに、言う。

「あ、はい」

素直に従う私。

私は、大きな白いカバーのクッションのようなものの上に落ちていた。

起き上がる。