死にぞこないの神【短編】

『お許し下さいお許し下さい…』

謝罪の言葉が何度も繰り返されたの。

泣きながら必死の形相だったわね。

何に対して謝っているのかわからなかったけれど、あまりにも痛烈な光景だったから私は男性に言ってあげたの。

「大丈夫。あなたを殺すつもりはないわ」

その声が届くと男性は急に安堵した顔になったの。