それから俺は夏休み中にたくさん遊んだ。 兄貴と虫取したり、川で泳いだり。 たまにおばあちゃんの畑の手伝いをしたりして。 すごくすごく楽しく過ごしたんだ。 そして帰る日になった。 「おばあちゃん!ありがとう!」 「気をつけてね」 駅まで見送りに来てくれたおばあちゃんと別れ、俺と兄貴は電車を待っていた。 「星也黒くなったな!」 「兄ちゃんこそ黒いよ!」 そして電車が来た。 「楽しかったなぁ…」 俺は電車に乗り、空いている席に座りながらそんな事を呟いていた。