夏休み




「今夜、鬼祭りに来てくれない?」





蒼愧はそう言ってニヤリと笑った。



「鬼…祭り?」




俺はその鬼祭りとやらに興味を抱いた。




「俺達鬼だけの祭りなんだ!星也はその祭りの中心になってくれれば良いだけだからさ」





「中心?俺が?」





「そう!ただ、洞窟の中に入ってある紙を取って来てくれれば良いだけ」





なんだか祭りにしては地味な内容だと思ったが、自分にしか見えないもの達との交流ができるのならそれでもいいと思った。






「分かった。いいよ」




「本当か!?やったぁ!じゃあ18時に迎えに行くから!」





蒼愧はそれだけ言うと煙とともに消えた。








俺は本当にすごいものと出会ってしまったんだ…!



興奮を抑えながらおばあちゃん家まで走って行った。