珈琲の香り

「……っていうか。双子で、服のサイズも同じで、何が『いっちゃんはスタイルがいい』だ!同じでしょ?」

「ビ、ビミョーに違うもんっ!いっちゃんは引き締まってるもんっ!腕とか足とか!」

「引き締まってるって……それは毎日重いもん持ってるからでしょ?足だって、バイク乗ってるからじゃない!私は桜が羨ましいよ。女の子らしい体つきでさっ!」


下着姿とパジャマ姿のまま、不毛なやり取りが続く。

他人から見れば同じに見えるかもしれない。

でも、私たちからすれば違う。

女同士。

お互いがお互いを意識してる。

でもっ!


「やっぱりこれは着たくなーいっ!」


桜の差し出した服、レースがフリフリの、真っ白ワンピース。

これが似合うのは、やっぱり女の子らしい桜。

私には合わない。


「文句言わないっ!」


有無を言わせぬ桜の迫力に負け、渋々足を通した。


「………なんか……スースーする……」


スカートなんて久しぶり。

高校の制服以来……かな?

やっぱり落ち着かない。


「これで、薄くお化粧したらバッチリだよ!」


………何が『バッチリだよ!』だ!!

何もバッチリじゃなーい!!