そんなどきどきする気持ちを殺しながら 菜々ちゃんにこう答えた。 「でもさ。そんなん大したことないやろ」 「まあそうやな」 と、さも自分がそんなことどうでもいいかのように装ってみせた。 そしてレッスン場に繋がれるカーテンを開けた。 遠近法で小さくはみえたが、顔が見えない でもこれだけは分かる。