「ネミ、みてみて。これ、かわいー」

「ん?ほんとだ、もうそんな時期なんだ」

「なにねぼけたこと言ってるのー。ちゃんと考えよっ」

「えっ?」

大学の坂の下にある小さな雑貨屋さん。おなじみのサンタさんとトナカイのマスコットが座ってる。

「何かみんなこっち見てる・・・」

「きゃあ。トナカイくんには恋するネミちゃんの気持ち、伝わってるんだぁ」

恋・・・?私の気持ち・・・。

「ねぇ、はる。何か勘違いしてない?」

「してないしてない」

「してるよ」

「ほんとのことだもん」