「えっ?」
「あっ、ノートに・・・。えと、ミューズさんを、知っているの?」
「あっ、はい。私、音楽療法を学びたくてこの大学に来たの」
「・・・ミューズさんって、ほんとにすごいんだ」
「ごめんなさい、突然。ただ、あなたが持ってた日記の表紙に、ミューズって。だから、もしミューズさんのことご存知なら、お話を聞きたくて」
・・・カコッ
「今日はクライエントが多いね・・・。オレ・・・ねみちゃんの音楽療法士だよ」
いつものコーヒーの回りに、フルーツジュースが並んでる。
「子リスちゃん・・・あっ、香ちゃん、かわいいでしょ?」
「いーよ、ねみちゃんで精一杯」
「はるっ、お願いっ」

