「ううん、ありがと」

どうしてかな。その日の私には分からなかった。少しだけ潤んでた・・・はるの目の理由。



思いの外、あまり車は通らなかった。私はあなたの歩いてた欠片を探してる。

「ネミ、大丈夫なの?おうち、心配なんじゃない?」

「わっ、ほんとだ。どうしよ、絶対おこられるー」

「よし、はるに任せて!」

えっ?

「あっ、こんばんは。はる菜です、いつもお世話になってます。・・・はい・・・はい、元気ですよ。・・・うん、そう、ネミなんですけど、午後から熱があって・・・はい。一応、保健の先生に・・・。それで今日、私の寮の方に泊まってもらってもいいですか?・・・はい。はい、ありがとうございます」

うそ・・・。確かに、はるは寮だけど。