「もう魔法かかってると思うんだけどなぁ」

「まほう・・・?」

「この部屋ね」

ミューズさんのお部屋はソファーやベッド。リラックスできそうなものが、気ままに置かれている。

「ミューズさんのすきなもの・・・?」

「かな。オレ、音楽療法をこの部屋でするんだ。クライエントの心を開くお手伝いをしたくて」

「こころをひらく・・・」

「うん。まずは、そこからだから。音楽にも助けてもらって」

今なら、できるのかな。

「私・・・」

「ん?」