「ごめん。すぐに渡せば良かったのかもしれない。ただ・・・ねみに、読んでほしくなかった」

「・・・読んだの?」

「・・・ごめん、ほんとに。ごめん・・・」

「うん、わかったよ。もう、泣かないで」

その手紙と交換に、私はミューズさんを抱きしめた。



 白い小さな封筒に、言葉が詰まってる。どこから読み解けばいいのかな。

「ねみ」

「ん?」

「ほんとに読むの?」

「うん」

「後悔しない?」