「井上?」

「なぁに?」

「楽譜探すの手伝って?」

「うん。」



そう言いながらも先生はこっちを向いて抱きしめ返してくれる。



「誰か来たらヤバいっスね…。」

「ですね♪」



離れたくない~…。



「今日行っていい?」

「ダメ。」

「行く…。」

「じゃあ鍵やる。」



先生はあたしを離して鞄からキーケースを出して家の鍵をはずした。



「俺は夕方に帰る。」

「泊まっていいの?」

「着替え持ってくれば?」

「うん////」



それは泊まりOKって事だよね?



あたしは先生から鍵を受け取ってポケットに締まってから楽譜を探し始めた。



「グッサン~!!」

「何?」

「超ヒマ~…。って、何してんの?」

「井上が弾きたい曲の楽譜探してんだよ。お前も手伝え♪」

「あいよ~♪」



準備室で抱きつくのは止めよう…。