ノクターン

「井上?」

「先生…。」

「何て顔してんだよ。」

「ここ…。音楽室!?」

「は!?何言ってんだ?そんな事より、早く弾けよ。」



あたしは何故かピアノの前に座ってて、近くには私服姿の先生がいた。



「リクエストは?」

「ノクターン。」

「恥ずかしいから後ろ向いてて?」

「はいはい♪」



あたしは何で音楽室にいるんだろう…。



わけがわからないままピアノを弾いた。



先生の後ろ姿を見ながら。



「えっ!?」



1曲弾き終わったと思ったら、あたしは屋上のフェンスによじ登ってた。



やっぱりあたしは死ぬんだ。



だって…。



今日はトゲトゲの針金がナイもん…。



あたしは空に吸い込まれるようにフェンスを上に登る。



「死ぬの?」

「きゃっ!!」



あの日と同じ…。



スーツを着た先生があたしを見上げてた。



「死ぬの?」

「死…なないし。」



ありがとう先生…。