「それを言うなら、なによ?」
「ん? あー、別に」
こんなぶっきらぼうな言い方にだって、アタシはドキドキしてるのに。
柏木は気にも止めてないんだ。
「それよか写真部って、そんなヒマなの?」
だから、こんな質問をしてきたり。
「なんで?」
「だってオレばっか撮ってるから。こんな朝早くから、しかも毎日」
なんて、ぶしつけなこと言ったり。
だからアタシは返事に詰まりながら、また思う。
僅かでも進展したいから、早起きだって頑張ってんじゃん。
ウチの学校の写真部なんて、ヒマに決まってんじゃん。
なのに、なのに……。
1mmも感じてくれないの?



