アイツが居なくたって、あたしの毎日なんて何も変わらない。
大嫌いな学校が終われば、一目散に帰って着替えて。
バイトで走りまわり、ステージ横でハジけるみんなを笑いながら見つめて。
クタクタになりながらいつもの道を帰り、
そしていつものコンビニでいつものお弁当を買うんだ。
それから家に帰り、“ごめんね”と呟きながら熱帯魚たちに餌をやって。
ほら、見ろ。
この生活に、岡部なんてどこにも必要ないんだ。
ないはずなのに。
なのに何で、今日はこんなに虚しいのだろう。
どんなに激しいステージを見ても、どんなにぶっ飛んだ音楽聴いても。
なにひとつ、心動かされない。
先ほどの光景が、未だにまぶたの裏に焼き付いたように離れなくて。
頭の中から、岡部が居なくなってくれない。
それどころか吐きそうなのは、
ホントに日射病になったのか、前より強い呪いにかけられたのか。
それとも単に、岡部が気持ち悪いのか。
そんなこと、あたしにわかるはずもなかった。
相変わらず痛みばかり伴う胸は、ちっとも楽にはならなくて。
きっと病気なのだろうと思った。
“恋の病”なんて人は言うけど。
そんなもの、医学事典には載ってなかった。
あたしはあんな男に恋心なんて抱いていないんだから。
そもそもそんな病、存在しない。
“好き”って言葉も何もかも、ただの嘘っぱちに過ぎなかった。
それが今日、証明されただけのことだ。
傷ついていない、傷ついていない、と。
繰り返すことで本当に、傷ついた気分にさせられるのは何故だろう。
ただ、涙が出そうになるのを堪えることで、精一杯で。
大嫌いな学校が終われば、一目散に帰って着替えて。
バイトで走りまわり、ステージ横でハジけるみんなを笑いながら見つめて。
クタクタになりながらいつもの道を帰り、
そしていつものコンビニでいつものお弁当を買うんだ。
それから家に帰り、“ごめんね”と呟きながら熱帯魚たちに餌をやって。
ほら、見ろ。
この生活に、岡部なんてどこにも必要ないんだ。
ないはずなのに。
なのに何で、今日はこんなに虚しいのだろう。
どんなに激しいステージを見ても、どんなにぶっ飛んだ音楽聴いても。
なにひとつ、心動かされない。
先ほどの光景が、未だにまぶたの裏に焼き付いたように離れなくて。
頭の中から、岡部が居なくなってくれない。
それどころか吐きそうなのは、
ホントに日射病になったのか、前より強い呪いにかけられたのか。
それとも単に、岡部が気持ち悪いのか。
そんなこと、あたしにわかるはずもなかった。
相変わらず痛みばかり伴う胸は、ちっとも楽にはならなくて。
きっと病気なのだろうと思った。
“恋の病”なんて人は言うけど。
そんなもの、医学事典には載ってなかった。
あたしはあんな男に恋心なんて抱いていないんだから。
そもそもそんな病、存在しない。
“好き”って言葉も何もかも、ただの嘘っぱちに過ぎなかった。
それが今日、証明されただけのことだ。
傷ついていない、傷ついていない、と。
繰り返すことで本当に、傷ついた気分にさせられるのは何故だろう。
ただ、涙が出そうになるのを堪えることで、精一杯で。


