桃色の蜘蛛、只一つの罪【短篇】

喜んでついて来る彼女達。
どうせふざけた学生生活を送って来た、若しくは送ってる娘達だ。

そう…、私をいじめていた奴らと対して変わらない。

金と頭で尻尾を振って、体を売って……。

下らない大人になって行くんだから。


下らない大人…。
あの親や、先生や、廻りの大人達みたいな。

世の中の優しい部分なんて見たくない。
騙されたくもない。

私ももうすぐ、そんな大人になるんだから。

あの日の些細な出来事がなければ、見なくて良かった、“空想の中の優しい世の中”……。