桃色の蜘蛛、只一つの罪【短篇】


─エリカさん、すごいよ今月!

─そうなんだ…。

─もっと人増やそうよ。皆絶対乗るんじゃない?

─人が増えるとそれだけヤバくなるよ。私の知らない奴なんか入れても面倒見きれないからさ。


私は小さなグループを作った。
高校を卒業してすぐの話。


『ピンクスパイダー』

いつしか、誰かがそんな名前を付けていた。

私達には似合いの名前かも知れない。

桃色を武器に、桃色を餌に、網を広げてカモを待つ…。


窃盗、援交、くだらない雌の喧嘩の後押し……。

何でもやらせていた。