「…中西、春先颯斗に、だな?」 「う…」 俺は体育館を抜け出した。 中西の手を引っ張って走りつづけた。 「はぁはぁ…」 息切れしてついた場所は春先颯斗が入院中の病院。 「彼方くん?」 「中西が泣いてる理由はここだろ?」 「…」 「じゃあ」 ぐいっと引っ張ると必死にほどこうとする。 なんでだよ… 「あたし…ここにいる」