『てかさ、実際もう一回言ってあげたとしても、
殴ってくるでしょ?』



さえ子「…うん、だね」



『理不尽過ぎない?自分でお願いしといて殴るって……、暴君か。』



さえ子「お願いっていうか命令だけどね」



『そんなの《殴ってください》って言えって言ってるのと同じだよ』



真流はフンと鼻を鳴らして言い切る



さえ子「うん、てかそれ以前に
《もう一回言ってみろ》
じゃなくて
《次言ったら、殴る》
的な意味だと思うけど」



『……そうなの?』



さえ子「たぶんね」




『《もう一回言ってみやがれ!!》にそんな意味が含まれていたなんて……

やっぱり深いね』




さえ子「……うん」



さえ子が向けた視界の先に広がる空は、爽やかに晴れ渡っていたのだった。



さえ子「…そうだね」



そんなある日の、お昼休みのぬるい一部始終でした。