約2週間ほどの

短い冬休みを終え、

中学校生活も

残り3ヶ月を迎えていた。


身にしみる冷たい北風。


学校指定の少し薄手の

トレンチコートを羽織り、

真由はいつもとは

違う道を歩いていた。


今日は志望校へ

願書を提出する日だ。


小宮南高校を

志望する生徒全員で、

大事に願書を握り締め

高校へと向かう。


小宮南高校の志願者は

全員で7人。


真由と杏奈、

そして嬉しいことに

圭輔も一緒だ。


真由はふと肩をぽんと叩かれ

ちらりと横を向く。


すると隣を歩く

杏奈が真由に耳打ちした。


「真由、香坂君と同じ

 志望校で良かったね」


杏奈の言葉に

真由は頬を赤らめながら

小さく頷く。