『遅い。』


少し不機嫌な彼。

部活が少し遅くなった私は、
彼に謝りながら

『先に帰ってても良かったのに…』

と余計な一言を言ってしまい
ますます彼を怒らせてしまった。


彼の顔が見れない私は、
下を俯いたままいたら
彼が小声で囁くような声で、


『好きな女をこんな遅くに1人で帰らせれれるかよ。』


そういって私の手を握り締め
足早に帰る彼。

少しだけ覗ける彼の横顔が
赤く染まってることは
黙っておこう。


また余計な事を言ったら
今度こそ怒られそうだから。


でも、嬉しかった。