いや、待ってよ。 そもそもなんであたしが メイドか執事をしなきゃいけないの? だって一応 お嬢様なわけだし…。 「パパ、なんでなの?」 「なんでって、これが城崎家の 伝統だからだよ。」 「で、でも…。 じゃあパパもしたわけっ?」 あたしにだけさせるなんて 卑怯なんだからっ! 「したぞ。 暖炉の上に執事時代の写真が 置いてあるだろ?」 たしかに…。 うちの暖炉の上は写真がたくさん 置いてあり、パパのもあった気がする。 もうこれは逃げられない… 気がする。