お嬢様は執事様!





モクモクとほこりがたっていた

その向こうの人影が動きだし

あたしはそれに抱きしめられた。





えーっと、とりあえず

誰か説明してくださーいっ。



アタシノアタマジャリカイフノウヨ?





そっと視線をあげると、そこには

あたしよりちょこっと背の高い

神野くんがいた。




「るなちゃん、ボクるなちゃんの

返事がないから心配したんだよ?」





「あ、ありがとう。

でも俺たち男同士だからこの体制はな…」




あたしがそう言うと


そーだった、と微笑み

腕の力を緩めた。





あー… 心臓止まるかと思った。




たとえ可愛い神野くんでも

男の子なわけで、

あたしの心臓はバクバクだった。