この女はおかしい。

「あーおーくんっ!」

「・・・また??」

「一緒にごはん食べよっ!」

俺に付きまとう女、佐倉莉子は、そういって俺に弁当箱を差し出してきた。


はぁ・・・。

今日はついに弁当まで作ってきやがった。

こいつはとことんしつこい女だ。


「真、助けろ。」

そう言って近くにいた真に助けを求める。

だが、真は俺を助けようとせず、クスクスと笑って見てるだけ。


「・・・チッ」

もう、うんざりだ。

ここは廊下で、怒鳴ったりしたら視線を浴びる。

なら・・・


グイッ


「え?蒼君??」

佐倉莉子の腕を引っ張り、空き教室に向かった。


何を勘違いしたのか、真はニヤニヤと笑って俺たちを見ていた。