好きな人は、天然タラシ。

 

「今日誕生日だよね?おめでとう」


「―――!」


目を細めて笑う福嶋さん。


今日が私の誕生日だってこと、知ってたの!?


言ったことなんてないのに…


「もっと早く言いたかったんだけど、邪魔者入っちゃったからね」


邪魔者って、もしかして…


「…………塚本さん…?」


「うん。まぁでも、ちょうど良かったけどね。田岡の気持ち知ってたから」


「!そ、そうなんですか!?じゃあ、最初から田岡さんは塚本さんを狙って…?」


「うん、珍しく田岡も本気みたいだよ。まぁ、あっちはあっちで頑張るだろ」


福嶋さんはにっと笑いを浮かべた。


…ていうか。


協力したってことは、福嶋さんは塚本さんのことは何とも思ってない、ってことだよね…?


何か少しほっとしてる私がいる。


「…あの二人、お似合いだと思います」


「俺もそう思うよ。まぁでも、あの二人のことはほっといてさ……俺たちの話しようよ」


「へっ!?」


おおお俺たちっ!?


「やっと俺たち同じ歳だよね?俺誕生日まだ先だし、これで暫くはお揃いだね」


「―――!」


何故か嬉しそうに笑ってる福嶋さんに、私はもう、何も言えなかった。


お揃い、とか嬉しすぎるんだけど…。


福嶋さんとお揃いになれるなら、喜んで歳取るよ、なんて思ってしまう。


ゲンキンだけど、こんなに嬉しいと思った誕生日はいつぶりだろう?