好きな人は、天然タラシ。

 

田岡さんは塚本さんの肩に腕を回した状態で、にこにこと私たちの方に目を向ける。


塚本さんは借りてきた猫になったみたいに、大人しくなってしまっていた。


田岡さんのことを呆然と見上げる姿がめちゃくちゃかわいい…!


…ていうか、冗談じゃなく、すっごいお似合いの二人じゃない?


「―――じゃあ、また。次はこの4人でダブルデートでもしような」


「…あぁ、そうだな」


「―――」


……………田岡さん今、だ、ダブルデート…って言わなかった?


しかも、福嶋さんは肯定したんですが…


…私、耳壊れたかな。


そんなにお酒飲んだ訳じゃないのに、幻聴聞いちゃうなんて。


―――なんてことを、田岡さんと塚本さんの去っていく後ろ姿を見ながら思っていた。


「朝比奈さん」


「へ?あっ!」


声が聞こえてきた左上を見上げると、福嶋さんの笑顔があった。


でも、その笑顔に違和感を感じる。


…………あれ?


なんか、いつもと雰囲気違う気が…


これもお酒のせいかな…


「じゃあ、俺たちも行こうか」


「へ?―――っ!?」


ぐいっと引かれる手。


気付いた時には、指を絡ませるように手を握られていて。


引きずられるようにして、私は福嶋さんの後ろに続いた。