美春は何も言えず

固まっていた。




美春は今まで

確かに流されて

まわりにあわせて

生きてきた。


小さい頃、女の子にいじめられることがあったりしても、


いつの間にか、みんなにあわせていたらいじめはなくなっていた

何年か時間は、いったけれど。



大きくなってきた頃には

まわりの男の子は随分優しくなった。


誘われて遊びにいったりもしたけれど




そういえば、ずっと浦西が一緒だった気がする。





美春は




今まで



何か大切なことを


見落としてきた気がして



怖くなった。