『でも、味方が…兄さんがいたからがんばれた。…今はもう生きる意味がない…希望もない…』
「…行く場所ないの?」
『…うん。ここは僕の住んでた町から遠いし、お金もないから…』
「じゃあ、私の住んでる所に来ない?」
『でも…もう生きる意味ないから…僕は死んだ方がいいんだ…』
そんなこと…!!
「この世に死んでいい人なんて一人もいないよ!!私だってなくたってずっと生きてきた!」
『……ごめん。でも、いいの?』
「うん!!私の住んでいるところは養護施設でね…とってもいいところなんだよ!」
『ありがとう…』
この世に死んでいい人なんていない…
その言葉はある人から言われた言葉だった。
大事な…大事な…心に響く言葉。
その一言で、真っ暗だった私の前に光が差し込んだんだ。
そして彼との出会いがまた私を光へと導いてくれるものだった。


