歌姫はギタリストに恋をする゚*。

「うま…」


タバコを吸った瞬間、体を少し震わせながら、うつむく慶。




「そんなにおいしい?」

「うん。お前も吸う?」

「ダメだよ。喉にわるいもん…」

「まじめだな」


慶はそう言って、キッチンにある灰皿に、タバコの灰を落とす。





「なにか飲む?」


冷蔵庫を開けながら言う私。




「コーヒーくれ」

「お腹は?空いてる?」

「病院のカフェで、沙知絵と軽く食べてきた」

「そう…」


慶が好きなカレー作ったけど…

それは夕飯にまわそうかな。





グラスにアイスコーヒーをつぎ、慶に差し出す。


慶は「サンキュ」と言って、グラスを受け取った。







私は何気なく、リビングの窓の外を見る。




マスコミにバレたかな?