「えっ!本当ですか!?」




あれから9ヵ月がたったある5月。




仕事が一段落した私は、楽屋でくつろいでいた時…

一本の電話が入った。





『そうなの!今、先生に呼ばれてね…』


電話がかかってきた相手は、沙知絵さん。





「いつ!?いつ慶は退院できるんですか?」

『これからなんの問題もなければ、1週間後ですって!』

「…うそ……嬉しいっ…」


沙知絵さんからの電話。

それは、慶が退院できるいうし知らせだった…







『あさってに、体にどこか異常がないか調べる検査があって…それでなにもなければ、退院できるみたいなの…』

「そうですか…なにもなければいいけど…」

『そうね。本人はとても元気だから…先生は多分問題ないって言ってるけど…まあ、その検査の結果次第って感じね』

「そっか。でも退院できるって言われたことだけでも、嬉しいです」



それだけで、胸が熱くなる…

喉の奥が痛くて、

今にも泣きそうだ…