「…彩良」

「………あい?」

「…すげえ、ブサイクだぞ(汗)」

「……あぃ(汗)」



朝。

慶と、車でコンサート会場に向かう途中。


朝から憂鬱な私は、もろに顔に気分が出てしまっているようだ。

助手席に座り、窓の外を肘をついて眺める…


その顔を見て、たまらずに、慶が私に話しかけてきたのだ。




「今日、行きたくないよ…」


運転している慶の肩に、もたれ掛かる私。




「お前が行かないんじゃ、誰が歌うんだ?健二か?」

「…ふふ」


慶の言葉に、思わず笑ってしまう。