すると…急に誰かに肩を叩かれた。


ヤバッ

バレた…!!?




「sAra.……さん?」


!!

振り向くとそこには、沙知絵さんの姿が…



「沙知絵さん!」

「やっぱり!帽子深くかぶってたから、もしかして…と思ったら、やっぱりsAra.さんね」


沙知絵さんは小声で言った。




「はい…一応‥芸能人なんで(汗)」

「あら、一応じゃないわ。“一流”でしょ?」

「いやいやいやいや……(汗)」

「ウフフ」


笑い合いながら、沙知絵さんとソファーに座る私。




「慶は…まだ検査中?」

「はい。今は脳の検査で…」

「そう…」


心配そうな顔をして、検査室を見つめる沙知絵さん。





「あの…浩司さんは?」

「ああ‥午後には来るわよ。ちょっと用事済ませてから来るみたいなの」

「そうですか」


「五十嵐さん。検査終わりましたよ」




すると、看護婦さんが私たちを呼びに来る。

私と沙知絵さんは、急いで検査室に向かった。




「検査結果は明日、先生からお話しがありますので…今日はこのまま安静にしていてくださいね。五十嵐さんは、先に病室にいますから…」


看護婦さんが丁寧な口調で言った。