歌姫はギタリストに恋をする゚*。

メイクを直してくれた亜季ちゃんが、前髪のピンを外してくれる。




「ありがとう」



コンコン


「失礼します。そろそろリハのスタンバイしたいんですが…」


楽屋に入ってくるスタッフ。

私は無理矢理笑顔をつくって、スタッフに連れられて楽屋をあとにした。





「ちょっとトイレ行ってきていい?」

「いいですよ」


ステージ袖に向かう途中にあるトイレに入った私。



トイレは唯一ひとりになれる場所(笑)

唯一”無“になれる。




ジャーーー

用を済ませ、手洗い場で手を洗う。




もう考えるのはよそう。

今日は大切なリハだし…ひとまず仕事に集中しないとね。


着ている衣装を整え、軽く深呼吸をしてトイレを出た。




あれ?

スタッフは…?