歌姫はギタリストに恋をする゚*。

すると、喫煙所には慶と健二の姿…その間にはさまれた状態で、美咲さまの姿があった。




え、美咲…さま?





「あ、sAra. ちゃん、おつかれさまです!もう移動の時間?」


私の存在に気付き、近づいてくる美咲さま。

後ろから慶たちも、私に近づいてきた。





「これから仕事か?」




慶がタバコをくわえながら言った。




「う、うん」


なぜだか、慶から目をそらしてしまう。




「じゃあ、私は行くね」


美咲さまが、慶と健二に手を振った。


その光景が、なんだか妙に不自然。

いや、不自然なんじゃない。



「じゃあな美咲!」




美咲?


健二が、美咲さまに笑顔で手を振る。





「久し振りだったな、美咲。またな」


!!!


慶もそう言って、美咲さまに手を振っていた。




“久し振り”?

意味わかんない。



「sAra. さん、行きましょうか」




「う、うん」


スタッフにそう言われて、私は出口を目指して歩き出す。




「ふぁーあ…さて練習でもすっか」

「その前に小腹減らねえ?」