モヤシ男・最終章~最愛なる君へ~

「んっ?どうしたの?少しは落ち着いたかい?」


カルテを机にゆっくり置き、俺の方を向いたお医者さん




「昨日は、すいませんでした。一つお願いがあるんですけど…」



俺は、真っ直ぐな目でお医者さんに続けて言った




「1日だけで良いですから、外出を許してもらえませんか?」



「…何を言ってるんだい?その体で…」


明らかに無理な空気が漂ってる



「分かってます、そこどうか、どうしても…どうしても行かないといけないんです!」



「…参ったよ。そんな体で…分かったよ。でも、もし何かあったらすぐに電話しなさい!」


そう言って、お医者さんは自分の携帯を取り出しそれをモヤシ男に渡した



「どうせ、お金ないんだろ?持って行きなさい。」



「ありがとうございます!」



深々と頭を下げて俺は、お医者さんの部屋を出てある場所に向かった。