モヤシ男・最終章~最愛なる君へ~

「そうか。分かった。でも、まだ許した訳じゃないよ。」


そう言ってまた葉巻に火を付けた。



「…どうゆう事ですか?」


どうしたら許しくれるんですか…って、今思えば結婚を許してくれるかどうかの話をしてるんだよな…


俺…とうとう結婚するのか!?



「娘を幸せにできるか、覚悟があるのかを試さしてもらう。」


…試す??



「来年の娘の誕生日、つまり4月10日までに1千万稼ぎなさい。それが、条件だ。もちろん、娘には内緒でな。」



1千万!?!?



ムチャだ…そんなの稼げるわけない…3年以上も諭吉さんを見てない俺が、1千万稼ぐなんて…ムチャだ…




「なんだね?表情が暗くなったよ。この条件をクリアする自信がないのかい?娘を幸せにするんだろ?これぐらいは、やってもらわないとダメだ!」



社長さん…1回、俺んちの冷蔵庫開けて見て下さい…見たら、そんな条件アホらしく思えますよ…


心の中でそう思ってた…