その自殺の仕方…

それは飛び降りでも、首つりでもない。。

自分で自分の腹を刺した。


親父が死んだ、お袋との思い出の場所。

そこには赤い血が染み渡っていた。

そして、真っ赤になった…その世界。。




俺は…両親を亡くし、一人になった。

そんな時、支えてくれたのが…

満知(みち)だった。


佐津間 満知(さつま みち)。

17歳。

俺の彼女。


意地っ張りで、強がりで、頭も悪くて…

運動神経がやけにいいだけの俺に惚れてくれた女。

お袋が死んだとき、俺は意地をはって元気な振りしてた。

みんなも“あいつだったら大丈夫だ”って思ってたと思う。


でも本当は全然大丈夫じゃなかった。

大丈夫どころか…元気に振舞う事もすごく辛かった。

本当は誰かに相談したくて…

本当は誰かに俺の気持ちをわかってほしくて…

本当は誰かに俺の気持ちを話したくて…


そんなことが出来ない俺。

でも満知だけは違った。




俺が落ち込んでて、辛かった事もわかってくれてた。





それがすごくすごく…ありがたかった。